展覧会「インヴィジブル:二重螺旋のあいだ」



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見えないものの存在を人々に気づかせること―アーティストの役割としてこれ以上美しく本質的な行為があるだろうか? 秘して眠れるその力はときに恐ろしいが、それはすべての物語の始まりとなる想像力や空想への扉でもある。わたしたちの存在を取り巻くゴースト、霊魂、天使たち、もしくは見えるものの中に潜在するもう一つの世界。彼ら固有の社会を構築する精神世界だと言うこともできるだろう。

東京藝術大学とパリ国立高等美術学校(エコール・デ・ボザール)が連携して行う「グローバルアート共同プロジェクト2016 パリユニット」は、東京・取手・パリ・シャンボールを移動しながら、出会い、学び、互いに向き合い、隔たりを乗り越え、親和と経験が上昇気流を描くように積み重なり発展してきた。この冒険の旅の結果は、フランスの世界遺産ロワール渓谷に佇むシャンボール城で、3人の教授と16人の学生による展覧会として発表される。日本とフランスの往来のなかで、東洋と西洋、都市と郊外、団体と個人などの間に立ち現れる盲点のような存在に着目するこの展覧会は、レオナルド・ダ・ヴィンチのアイディアだとされる二重の螺旋階段が城の中心で目に見えない軸を形成するように、作家たちのインヴィジブルな経験を軸として展開する。

日本では、合わせ鏡を作るとその間にゴーストが現れるのだという。何かの狭間や境目にそういった存在が現れるのなら、ここでは二つの交わらない階段のあいだに、その中心を貫く開かれた空間に、幻影や空想の力が宿るのだろう。このインヴィジブルな視点は、お互い交わることなく結びつきながら一つの形を形成している参加作家同士の豊かな距離感にも見え隠れする。作家たちは、接近と離反を繰り返すうねりの中で、見えないものへの感覚を研ぎすまし、人生の嵐の目のように静穏なこの空間に、その痕跡を残していく。

クレリア・チェルニック(パリ国立高等美術学校 理論教育・芸術哲学教授)



会期:2016年12月15日(木)〜 2017年2月19日(日)
開館時間:9:00-17:00
会場:シャンボール城(世界遺産「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」シャンボール国立公園内、フランス)http://www.chambord.org/jp/
展覧会休み:2016年12月25日(日)、2017年1月1日(日)、1月30日(月)
料金:シャンボール城入場券にて入場無料
入場料:11 € 、割引料金:9 € (20名様以上の団体料金)
26歳以下及び18〜25歳以下の長期EU滞在者は入場無料
主催・企画:グローバルアート共同カリキュラム2016 パリユニット 東京藝術大学 × パリ国立高等美術学校
協力:シャンボール国立公園
助成:カルミニャック財団、株式会社ルピシア、Lefranc&Bourgeois

 

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