教員

 
 
藤原 信幸[教授 / 専攻長]
GAP(グローバル・アート・プラクティス)が指し示すもの。私は、グローバルという言葉を考える時、地理的な意味合いでの「世界的な、地球規模の」ということだけではなく「全体的な、包括的な」という意味合いを大切にしたい。GAP専攻は、多様な視点、価値観、方法論をもって、自身の世界を構築していく為の学びの場であると考えている。プラクティスという言葉は、「個人と社会の関わり方を、それぞれの視点と立ち位置で自由に捉え、働きかける経験を積み上げていくこと」と意味づけたい。さて、アートとは。
 
 
 
 
今村 有策[教授]
 交通手段の進歩や情報伝達の高速化により世界がますます狭くなる現代においては、政治も経済も環境問題も全てが地球規模の連鎖の中にある。そのように多様化、複雑化し、世界中の出来事が関係づけられ、グローバル化した世界における、アートそしてアーティストとは、どのようなものなのだろうか。そして、そのような環境の中でアーティストが学ぶ場所は、どのような場所なのか。 
 その問いにチャレンジする場所がGAPである。グローバル化した世界をどのように見て、複雑に絡んだ糸をどの様にほぐして、当たり前のクリシェに陥ることなく、本質に迫り、新たな表現を生み出すことができるのか。GAPでは「多様な視点(multi perspective)」を学ぶことを重要視している。そして、頭で考えることと同様に、「手を通して考える」ことを重要視している。GAPは、大きな問いに立ち向かい、実験を試み、様々なチャレンジすることを応援する。世界を代表する教育機関との「グローバル・アート・ジョイント・プロジェクト」、世界第一線のアーティストたちによる授業「社会実践論」は、大きな学びと経験を提供してくれることだろう。ここGAPから、多くのアーティストたちが世界に羽ばたくことを期待している。
 
 
 
 
大巻 伸嗣[教授]
国際的になる事は、客観的になる事かもしれない。日本、アジア、地球私たちの今をどのように捉え海外の大学の学生たちと一緒に考えていくところそれがGAPというところだ。積極的に関わり自ら発見し、行動ができる場となります。
 
※ 2019年度より彫刻専攻で指導予定。
 
 
 
 
李 美那[准教授]
GAPは、世界中から集う様々な経歴と背景をもった学生とともに、制作という身体を通して、グローバル化する社会での生に挑戦する「場」だ。文化・アートには促成栽培はない。経済効率はわるく、時間も手間もかかるが、そこには我々を惹きつけてやまない魅力がある。アートは、洞窟の中で人類が暮らしていたころから今まで、身近にあり続けていることをみてもそれはわかるだろう。社会がどう変わろうとアートの姿がどう変わろうと、アートを人間が手放すことはない。 
しかし社会の変化は、人類が経験したことがないくらい大きいのが現実だ。かつて、集う人が多国籍な場や多言語を話す人を国際的と感じた頃、個人のアイデンティティは概ねひとつの文化に属しているように見え、その人の帰属する社会や、その人とわたしとの違いは見えやすかった。今、グローバル化した社会では、生まれた国と国籍と教育を受けた国と仕事をしている国が違う、母語と母国語が違い、パートナーと話す言語や家の中と外で使う言語が違う、大事にしている習慣が属する文化圏が必ずしも今住み暮らしている場所とつながっていない、など、個人の中に複数の文化的背景が共存することが珍しくない。**人、という言葉からその人の文化的背景を単純に思い描けないくらいに、人々の背景は厚みを増し絡み合い複層化している。そして、そういう個人が社会のなかで国境や言語の境を越えて関係しあわなければならない。簡単な共存などではなく、ハードなネゴシエーションが今以上に必要になるだろう。 
アートは、複雑なもの、複層するものを組込む力をその本質に持っている。GAPでの2年間のプログラムの中に密度濃く用意している様々な刺激は、アートの本質をより深く理解する機会となろうし、現代社会のハードなネゴシエーションの中で生きるアーティストを育てるはずだ。
 
 
 
 
篠田 太郎[准教授]
せめて学生の間は視野を広げることに専念してほしい。そしてあらゆる実験を繰り返してほしい。完成した作品を作ろうとしないでほしい。作品を完成させる時間は卒業してからたっぷりあるのだから、、、、
僕にとって二十代の頃の憧れはマハトマガンジーでした。彼の思想に傾倒し彼の創ったインドを見てみたいと、バックパックでインドを放浪しました。その経験が今でも大きく影響しているように感じます。僕に大きな影響を与えたガンジーの言葉を学生とも共有したくここに引用します。
“重要なのは行為そのものであって結果ではない。行為が実を結ぶかどうかは自分の力ではどうなるものではなく、生きているうちにわかるとも限らない。だが、正しいと信ずることを行いなさい。結果がどう出るにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ。”
 
 
 
 
荒木 夏実[准教授]
グローバル社会において大切なのは、他者を想像することだと思う。他者を「理解する」ことは難しい。しかし、わからなさや自分との差異も含めて知る努力をし、多様な価値を認めること、地理的・時代的に距離のある場所で生きる人々に思いをはせることが必要だ。その方法としてアートのポテンシャルは計り知れない。私自身、アートを通して知り得なかった世界に、人に出会うことができた。そのようなアートの実践の場にさまざまなバックグラウンドをもつ学生が集い、交流することで、新たなエネルギーが生まれてくることを願っている。 
 
 
 
 
毛利 悠子[講師]
私がグローバルアートプラクティス専攻に期待することは、さまざまなバックグラウンドを持つ学生と教員とが情報や経験を積極的に共有すること、そして、海外のチームとのコラボレーションにおいて、まだ自分の知らない何かに積極的に自分を開いていくことです。世界に対して開いた状態であることで、もしかしたら新しい景色からだけではなく、身近な場所でもインスピレーションが得られるかもしれない。そんな豊かな状況を一緒に作りあげれればと思っています。
 
 
 

教員紹介